吉田次朗展のこと  そのいち

2015.05.13

yoshidajiro01

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TOPでもお伝えしていますが、6月6日(土)-10(水)に我らがMANUFACTURE&WORKにて、陶芸家・吉田次朗さんの個展を開催します!

個展でありながら、大沼ショージ監督・撮影の映像作品「岐阜の人々」の上映や映像に登場されている本家「岐阜の人々」によるおやつ販売や古道具販売など、スペシャルな同時企画も進行中です。ぜひご期待ください。

さて、まずは吉田次朗さんって、誰?というところから。DMやtopページだけ見た方からは「60歳くらいの人ですか」「作品が渋い」などなど、高齢の巨匠陶芸家を想像されているような感想と期待の声を頂くのですが、吉田次朗さんはヤングです!1979年生まれの、アラサーアラフォー同世代の陶芸家さんですよ。dropの好みやフライヤーのデザインがえらく渋いだけですので、あしからず。60歳くらいのおじさんの作る器・オブジェと思ってM&Wにいらしたら、ご本人イケメンで旅人のような風貌で、3歳の息子ちゃんも可愛くって、たぶんいろいろ想像とのギャップ満載で楽しいとは思いますが。

確かに、どんな人が作っているんだろう?と思わずにいられない、不思議な質感とかたちの作品を生み出す、吉田次朗さん。dropが彼と出会ったのは、かれこれ10年以上前のことで、お互い20代前半の頃でした。(今、思い出してびっくりです)福岡の骨董市を訪れた際、ひとつだけひときわ格好いい古道具を並べたアンティークのお店があり、そのお店が今は警固にある「antiques+ふくや」さん、そのふくやさんのブースの片隅で、展示終わりの自作オブジェを並べていたのが吉田次朗さんだったのでした。

「これは古いものなんですか?」「いえ、作ったもので、、、僕がつくりました」という小さなやりとりの末に、持ち帰ったラッパと幾何学のオブジェは、東京、札幌と住まいと仕事場を変えてきたdropの居場所で、必ずいつも目に見える場所に鎮座している、古いお守りのような、そばにあるのが当たり前みたいな、身近なアートピースです。

なんで10年経っても飽きないんだろう〜と考えてみると、次朗さんの作品には、私たちの絶対的な「好き」が最初から詰まっていて、どこかの国で目にした風景や誰かと話した言葉の断片、みたいな日々のかけらが、そのままぎゅっとひとつのかたちの中に宿っているかのような、不思議な魔力というか、美しさが詰まっているから、、、のように思います。

私たちが感じる次朗さん作品の美しさは、シャキーン!綺麗!モダン!かっけー!方向の作り込まれた人工的な美しさに感嘆するっていう風ではなく、雨にぬれた簡素な寺を見て風景ごと「ああいいな、綺麗だな」って思うような、それを見ることで自分たちの好きなものやことにはっとする、だとかそれを置いたことで風景の一部が変わって、他のものまで澄んで見えて来るというような、何かじわじわと関係性や関わり方が増えて行く、手にするほうの目が変えられちゃって、結果ながく楽しめる豊かさ、、、みたいな何かが付いている、という気がします。作品の姿かたちの美しさだけでなく、いろんなムードを纏っている。

ああ、うまく言えない、、、悔しいですが、、やっぱり、とにかく実際見て、触って欲しい!
いろんな方、多くの方に見て、触って頂きたいです。

今回は、MANUFACTURE & WORKのテーマ「つくる・はたらく」に併せて、吉田次朗さんも出演されている「岐阜の人々」という映像作品も毎日18時より上映致します。次朗さんの作品に限らず、普段、既に出来上がった作品だけを見る機会はとても多いですが、そのひとつまえ、「つくる」姿や場にも注目して頂きたく。絶賛上映!カミングスーン!

そう、吉田次朗さんは出身は東京ですが、多治見、山口、宇部と移転を重ねて今は岐阜の人。「岐阜の人々」を撮影・監督した、写真家の大沼ショージさんも来道されます。初日6、7、8日はショージせんせ自らが、映像を流してくださいますよ!豪華。必見でございます。楽しみです。準備頑張ります。なんだか、とりとめのないNOTEでした、、、。