ごっこ遊びを支える道具 「具材」デザインしました!

2017.06.13

世にもマニアックな本の撮影とデザインをしました。友人が立ち上げた小さいけれど豊かな出版社 niiiwa pressから本日リリースです。
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子どもの生活と遊び vol.01
「ごっこ遊びを支える道具 具材」
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この本は主に保育士さんや幼稚園教諭さんに向けた、あたらしい教科書のような本で、数十年間にわたり続いて来た、子どもたちのための研究と実践がまとまった珍しい本です。

具材はぐざい、と読みます。ごっこ遊び、見立て遊びのツールです。布とかペレットとか毛糸で手づくりされた道具で、子どもが手にすることで肉にも寿司にもそばにもなる変幻自在なおもちゃのこと。自分の生活体験を再現しながら習得へと導く、れっきとしたコミュニケーションツールでもあります。

具材の本、バーコードはついてますが、直売や保育所への営業・販売が中心で、一般書店にはあまり並ぶことのない本ではないかと思います。だからこのポストは買ってね、という宣伝ではありません(買ってくれるひとがいたら嬉しいけれど、まあ保育実践の本なので、見るひとが見ないと役立たないタイプの実用書です)。でも、子どもたちのために、何十年もかけて工夫をこらして子どもの遊びと育ちに向き合ってきたひとたちがいる、ということはどうかもっともっと広く知って欲しいな、と思うのです。


この本を纏めるにあたり、私はなんと30うん年前に自分が通っていた保育園を訪問し、30うん年前に出逢った保育士さんが今園長先生になっていて、当時の話を同じ園のなかでしみじみ繰り広げる、、という稀有な体験をしました。本当にびっくりしたし、嬉しかった。園長先生は、ひとつの園のトップになった今も、1人の保育者として子どもたちの暮らしを見つめていて、下支えされていました。感慨深かった。そして、自分も親となった今も、先生が保育士の仕事を続けていらして、心底嬉しかった。

両親が共働きだった私も、保育園児でしたが、この園に通っていて、淋しい思いをした記憶が全然ない。親や親族以外からも愛情を注いでもらえるというのはすごく有り難くて、力になることで、あの下地があるから私は今も面倒な自分というものを肯定しつつなんとか生きてこれたのかなと思う。

保育士さんという仕事の凄さも、保育される側、預ける親の側両方体験してよりその仕事の尊さを感じてます。絶対自分には務まらないな、、ということだけはひしひしと分かって来ます。彼ら彼女らの熱意に触れるたびに、保育士さんマジやべえ、ハンパねえ、という中学生以下の語彙しか出てこないくらい、保育のプロとしての彼ら彼女らの仕事と実践に尊敬が湧く日々でした。
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仕事自体はなかなか終わらない大変なものでしたが、こうやって次へのバトンを渡すためのツールをつくることが出来て本当にやり甲斐がありました。自分たちがやりたいのは、こういうこと。溢れていくものを両手使って、掬いあげるようなこと。誰かの頑張りや、貯まった智慧にかたちを与えるためのデザイン。

こんな楽しくて大変な仕事を任せてくれた、niiiwa pressの藤田進くんありがとう。彼は版元なのに編集やコーディネートまでして、合間に赤ちゃんまで産まれて、会社とお店の移転まで重なってよく死ななかったなあと思います。

マニアックだけどいい本です。あなたの周りにいる、素敵な保育士さんに是非教えてあげてください。お問い合わせはniiiwa pressまで。

http://www.niiiwapress.com/

4枚目のざる蕎麦が気にいって、何回も撮ってたのしかったです。
毛糸ですが、うま〜いおそばになる魔法がかかってます。