ただいま、トーヤ。

2019.04.06

私事ではありますが家族が大変な事態で、しばらく札幌の病院に居りました。
あれから数日経ち、容体が持ち直し、落ち着いたのでいったんトーヤに帰って参りました。
心配してくださった友人、親族、仕事仲間のみなさん励ましや予定の延期に応えて下さり
本当にありがとうございました。
(察しの良いひとたちにずいぶん励まされました)

札幌では春の雪がまだ降ったりしていたけれど、
4.5日居なかったうちにトーヤの雪もずいぶん溶けて、だいぶ春らしい景色。
トーヤのみずうみは今日も綺麗です
写真は、住んでいると意外と乗らない遊覧船。パワースポット中島まで行けます。

父が意識不明の危ない状態から、無事「コッチ側」に帰還した頃に新年号の発表があって、
「令和」の印象どうこうよりそのタイミングと病室で診察を待ちながら見たこの画面と心持ちのことは、忘れられないだろうなと思いました。

そして、ぼんやりとですが、人って自分のためだけには生きられないものなんだなあ、
と老いた父と寄り添う母を見て感じ入るものがありました。
自分より大切なものやひとが多いほど生きる気力や運って上るんじゃないでしょうか。

40年、父の娘をやって来て、情けないけど親孝行というものが出来た覚えがなく、でもこの時ほど孫(娘)を産んで良かった、彼女が居てくれて本当に良かった、と思ったことはなかったです。
可愛い孫の存在がそのまま生き延びる力になる、一緒に過ごしてきた時間が生きるエネルギーになる、大事なものがあると人は余命以上に生きられるのかも、という希望をとてもリアルに感じたのでした。

同時に、軽い重い、全方位いろいろな種類があるけれど、人の想いや誰かの生きる力に繋がる「伝える力」「想像する力」に、私自身もすごく助けられ、励まされました。
自分が普段いかに伝達という、大切な橋渡しの仕事に携わっているかも、肌身に感じてじっくり考える機会になりました。

凄まじい緊張感から一転、張り詰めた糸がゆるんで疲れ果てて帰って来て、
仕事机のうえを見たら、娘の絵と手紙がそっと置いてあって、ここでも伝達の威力を知る。
トトロ描くのうまいねーだけではなく、
シンプルと書いてdrop aroundを親に持って、なんでこんなファンシーな便箋を選ぶんだろというツッコミもさて置き、まだ未来を疑うことなくまっすぐ(だいぶマイペースだけど)生きてる娘のエネルギーをそのまま貰ったようで、だいぶ心強い感じ。泣けました。
自分も家族も生きてるって素晴らしい。
ありがたいことよなあ、これからはじまることなんとか頑張っていこう。
と手紙と絵を見て思う土曜日の朝。

新月明けの朝、トーヤも少し晴れてきました。
みなさまも、どうぞ楽しい週末を。