もうすこしで。

2017.06.26

top pageもご覧頂いているでしょうか?
ランダムに色々な保手濱 拓さんの絵。いいなあ。いいでしょう?
色んな絵があり、色とかたちがあり、それぞれ飽きません。
ほっこりしているようで、案外そうでもない。
たまに狂気や違和感を感じたりもします。

drop aroundは以前、NYのアウトサイダーアートフェアを見にいったことがあります。
アウトサイダーアートやアールブリュットと呼ばれる絵をわざわざ海を越えて見に行った訳ですが、フェアにはそれはもう色んな絵が出ており、いちいち驚き、見る度にぐらぐらと「いい絵ってなんだ」と揺さぶられたのを思い出します。

日本では知的障害のある方の絵、という認識が強い気がしますが、専門の美術教育を受けていないひとによるアート、という見方もあるようで、作為を持たない農民芸術などまでをアウトサイダーアートとカテゴライズして襤褸を展示するギャラリーなどもあり、その雑多感と生々しい勢いと狂気に圧倒されて、1時間真剣にギャラリーを見ているとぐったり疲労困ぱいになるくらいだったことを、ようく覚えています。
そんな有象無象の作品たちを見てまわるなか見つけたのは、レシートの裏につらつらと描いた落書きのような絵を大量にファイリングしたもの。
そのアーティストは、大きな紙には一切描いておらず、紙きれみたいな小さなかけらばかりに奇妙な絵をたくさん描いていました。
どうやらその人は何かの恐怖症と発達障害があるとのことでしたが、その人にしか見えていない王国があって、その紙きれをつなげていったら、どこかにあるもうひとつの世界を覗けちゃうんじゃないかしら、というような不思議で、でも相当気になる絵で、一等お気に入りの絵たち、でした。

保手濱 さんの絵を見ていると、なぜかあの時のことを思い出すのです。
絵のタッチが似ているとか、そういう訳では全くないのに。
不思議。
どちらも何かが溢れた絵だな、いい絵だなと感じます。

そうそう、、続々と発送をしておりますM&Wの新聞、マニュファクチャーアンドワークオンペーパーの中の保手濱さんへのロングインタビュウでは、保手濱さんにとってのいい絵ってどういうもの?という問いも投げかけています。
受け手の観る私たちは、好きか嫌いか、でただ良い。
でも自ら描くひとはどんな絵を描きたくて、そしてどこを着地地点として、
善し悪しの線をひく(終わりとする)のだろうな、とずっと思っていました。
そうか、そういうことなんだ、とお話を聞いて感じたあれやこれや。も、長々ですが載せております。
早く読んで欲しいです、しんぶん。
是非紙のうえの「なんだろう」にもお付き合いくださいね。