みみをすます/北大植物園ワークショップ

2014.10.14

hofli03

10月12日(日)の午後から、北海道大学植物園にて、
hofli/津田貴司によるワークショップ「みみをすます」を開催。
お天気を心配していましたが、当日は綺麗な秋の空。道には色づいた葉っぱ。
少し肌寒くなって、紅葉もはじまりつつある北大植物園を歩きながら、
約2時間程度のWSとなりました。

このワークショップ「みみをすます」は、
今回M&W初企画のために来道してくれた津田貴司さんが全国で行って来たもので、
「音を聴くことは、そしてみみをすますことは、楽しい」ということ、
そしてそれを体感すりためのちょっとしたコツのようなものを数人で共有する試み。
音楽をやっているひとに何かの表現方法や音楽の技術を教える内容ではなく、
もっとかたちのないもの。
何かができる、できないの外にある、もっと自由でいろとりどりなもの。
わたしたちにとっても根源的な体の働き「聴くこと」を、
いつもと違った角度からためしてみることで、普段聴いている音の景色、音の豊富さや音の大小の移り変わりなど、あたらしい楽しみを味わえた気がします。

「「みみをすます」という、ほんのちょっとしたことで、いつもと違った感じ方ができるんですよ。」と津田さん。
北大植物園内にはいってから、参加者全員であいさつをかわし、
はじめはどんな風にWSが展開されていくのか、様子がわからないなりに、
園内に歩みを進めるうち、皆さんそれぞれが、
「音を聴く」「静けさを聴く」「みみをすます」「戻る」
という四つのポイントに、スムーズに馴染んでいかれた様子でした。

「聴く」ことに集中していると、皆、それぞれの様子や動きは目で追いつつも、終始無言。
ぼんやり、音の世界を楽しみながら歩いたり、時折止まったりする様は、
他所からみたらきっと不思議な集団に見えただろうなあと思います。
が、歓談タイムの皆さんの感想を伺い、同じ時、同じ場所、同じ空間を共有していても、
聴くひとによってやはり聴こえている世界や音の感触がずいぶん違うのだなと驚き、そして誰かが聴いていた音の景色を想像してまた発見があったり。
ひとそれぞれの音の聴き方の面白さや景色の違い、みみをすませている時にどんなことを感じたかをお話して、
WS中の「音の聴こえ方」の変化なども皆さんとお話できてよかったです。

同行したdrop around自身もおもしろくて貴重な体験をさせて頂きました。
見慣れた場所の植物園も、みみをすませて音で感じながら歩くと、
違う距離感や空間に感じて、小さな旅をしたような印象が残りました。
頭の中を空っぽにしてみみをすます時間は、
とっても気持ちよく、ふわっとしました(WSのポイントに「戻る」が含まれているのにも、うなづけました)。
他の皆さんはどうだったでしょう。
また、別の場所でもWSができたらとっても面白そう。
豊かな時間を共にしてくださった参加者の皆様、
ありがとうございました。