来世は本屋になりたい。

2018.03.04


今世で本屋をやらないのは、本が好き過ぎてたぶん商売にならない。から。(書店員バイト経験はある。楽し過ぎ入れ込みすぎてうっかり社員になりかけた)だからブックデザインやアートディレクションで大好きな本に携わるのが今とこのベストです。読者としては永遠の素人としてずぶずぶ本を貪り続けて歳とりたいなあ。ぐふぐふ。

で、今週引越しをしますが、大移動をしますが、我が家にあるのは紙と布ばっかりでして、本だけで何箱になるのか。まだ増えてます。引越しトラックのタイヤ、、大丈夫か。譲ったりしてても減ってる気がしない。しかし、本気も本気でばっさり手放さないで来たのは、今まで出会った本たちに、いかに支えてもらって来たかを、骨身に沁みて感じているからです。本の発明はすんごいな。豊かすぎる。知の集積。思索の窓。電子書籍もアリ派ですが、あれは別腹。開いて読んで戻って眺めて触って味わい尽くしたい、何度も扉を開くように世界に潜りたい、となると物体として紙束になってるほうがだいぶ良いあんばい。

デザインやアートジャンルの本だと、装丁や文字組みや印刷加工も凄く気になります。音楽だってなんだってそうだけれど、本にも必ず作り手がいて、それは著者と出版社だけを指すのではなく、エディターやデザイナーも印刷加工業者も必ず居ます。それらの本作りの裏方を担う人たちにリスペクトがあるから、クレジットまでみっちりチェックして本を買います。借りるより買いたい派。本に関して、所有はかなり重要。永遠の素人の私たちは、誰かの美しい仕事をちゃんと最後まで見届けたい。見続けたい。お金払いまーす。とか言ってたら減りようもないのであって。
「造形思考 下」パウルクレー /